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2005年12月16日 (金)

犬になった人の譬え話

昨日のブログでリバス神父の話を書きました。「マリアは悔しかった」という印象的なクリスマス・メッセージと共に,もう一つ紹介したかったのが,師の著書『ミサ 神の愛の確認』(新世社 1996年)に収められている次の譬え話です。

昔々とてもやさしいおじいちゃんがいました。三十歳ぐらいの自分の子供と一緒に非常に幸せに住んでいました。そのおじいちゃんには特技がありました。それは犬を作るという技術でした。とてもやさしい方で,犬を一匹一匹心を込めて作っていました。自分の幸せを犬たちとも分かち合いたいと思って造ったのです。いつのまにか自分の家は,大きい犬や小さい犬でいっぱいになりました。その子供と相談した結果,犬たちを近くの野原に出して,餌をいっぱい与えて,大さい犬も小さい犬も皆自由に,伸び伸びと育って幸せに過ごすように求めて,それを犬たち自身に任せました。
数日後気になっていたので子供と一緒に犬を見に行きました。近づくにつれて,犬たちの吠え声や鳴き声が聞こえてきました。足を早め,そこに見た有様は非常に苦しいものでした。犬たちは皆争って,噛みつき合い,殺し合っていました。
非常に心を痛めたお父さんと子供は,どういうふうに犬たちを救うことができるかということについて話し合いました。一匹一匹を別の木に縛りつけたらどうかなどと考えていましたが,殺し合っている犬たちの中に入るだけでも危険ですし,また,不自由になった犬たちも幸せにならないでしょう,と。
考えているうちに三十歳の子供の顔が輝きました。「お父さん,僕が犬になります。犬になって彼らを救います」。父親は「犬になったら殺されるに決まっているし,強い犬でなく,弱くて惨めなものにならないと苦しんでいる犬たちは信じてくれないし,お前の言葉を聞きもしないだろう」と。それに対して子供は言いました。「私はこの犬たちに,御父に愛されていることを知らせたい。そして愛し合って生きるように教えたいのです。おっしゃる通り聞きもしないで私をも殺してしまうでしょう。弱くて,皆に捨てられるような惨めな犬になるから死ぬ覚悟でいます。しかし何匹かの犬たちが御父の愛を信じて,その教えを受け入れて全世界の犬たちに教えてくれるでしょう。そしてやがては全世界の犬たちが愛し合って生きれる社会に変えてくれるでしょう」

このたとえ話では,天におられる親としての神様をやさしいおじいちゃんにたとえ,その神様の独り子イエス様を犬になった人にたとえています。そして,この話は,なぜイエス様がこの世にお生まれになり(クリスマスの意味),なぜ人々はイエス様を十字架につけたのかを,わかりやすく教えてくれていると思います。

イエス様は,今も私たちの周りにいます。弱くて惨めな人に姿を変えて。
Option  for the Poor!

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