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2006年3月10日 (金)

「愛運」

060309 「愛運」。
これは恋愛運とは全然関係ない。勤務校の,いわゆるボランティア委員会の略称だ。
正式名称は「愛の運動委員会」といって,なんとも単刀直入な名前だが,私は勤務校の活動の中で,実はこの委員会の活動が大好きだ。そして,体質も。

愛の運動委員会の活動は多岐に亘るが,主に養護施設や病院訪問,募金などである。
愛の運動委員会の委員には中2以上なら誰でもなれる。クラスで何人という割り当てはない。そして,いつからでもなれるし,いつでもやめられる。とはいっても部活動同様,高3は活動をしないので,実質的には高2までが委員を務める。

ほぼ毎年,3学期末試験の最終日に,「研修会」と銘打って,研修の他に,来年度の正副委員長所選出と高2委員の引退会を,校内で夕食付きで行う。今日がその日だった。(写真は肖像権に配慮し不鮮明にしてあります)

研修会の内容は「ボランティアって何?」。最近,総合的な学習の時間とか何とかとの絡みで,行政主導でボランティアの義務化(一部の高校や大学での単位化)が話題になっているが,その賛否についてのディベートを行った。賛成派からは「強制的にボランティア体験をさせることによって,その良さを体験できる」などの主張がなされ,反対派からは「強制された時点でボランティアでなくなる」,「自主的にではないボランティアを受けなければならない側の気持はたまったものではない」などの意見が出た。

研修会のあと,来年度の生徒役員が選出され,会の締めくくりは委員を引退する高2の一人ひとりのあいさつだった。普段,教室で私の数学の授業を受けているのとは違った側面を見ることが出来た。

「部活動が厭で学校に行きたくない時もあったけど,愛運があると思うと学校に行く気になった」
「なんで愛運に入ったかわからないけれど,最後までやめられなかった」
「愛運にいたけれど,ボランティアをしているっていう感じはしなかった。楽しかったから続けてきただけ」
「俺は部活はそんなにやったって言えないけれど,愛運だけはやったぞと言える。愛運は最もフレンドリーな集まりだった。部活より先輩後輩の関係もすごく良かった。みんなも,先生方もありがとうございました」(現委員長。最後は涙ぐんでいた)
「(後輩のみなさん)これからも愛運はやめずに続けて下さい」

教員になって20年の歳月が過ぎたが,こういう生徒たちとの出会いは,私の宝物である。

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コメント

こんばんわ。高校生の嫌な事件を沢山メディアできかされる日々。
こういうお話を伺えると、ほっとします。
学生の頃のボランティア、私経験したことありません。でも、実は興味はあり、市のセンターみたいなところのちらし観てたりしてました。
人間関係めんどくさかったらどうしようとか考えてしまい踏み切れませんでしたから、こういう風に学校でその機会があるのっていいですね。

ああ、久しぶりにいいお話を伺えました。

投稿: piyo | 2006年3月11日 (土) 00時51分

>>piyoさんへ
コメントありがとうございます。
>こういう風に学校でその機会があるのっていいですね。
はい。是非,在学中に何らかのボランティア体験をして欲しいと願っています。
しかし,教育行政主導の「ボランティアの義務化」や「高校で単位として認める」といった発想には賛同できません。もちろん,良い点もあるのですが,弊害の方が大きいので。

投稿: ct | 2006年3月11日 (土) 12時06分

>「高校で単位として認める」
これじゃあボランティアではないですね。。。
と思いますが・・・
ちなみに私の会社では、毎月一回市のごみひろいはやっています。
それには参加していますヨ。

投稿: piyo | 2006年3月11日 (土) 19時25分

>>piyoさんへ
>これじゃあボランティアではないですね。。。
僕もそう思います。
これって,「悔い改めばかり勧めるキリスト教」に似ていませんか?
もちろん,(すご~く)悔い改めは大切ですが・・・。

投稿: ct | 2006年3月11日 (土) 20時04分

ctさんへ
「愛運」ですか。「単刀直入」で安易な名前です。ま、そこがいいのかも。
 そういえば、私の時代(今から40年ほど前)にもありました。
「施設の子どもたち」(あまりいい呼び方ではないな)を学校に招いて、一日思いきり遊ぶというのでした。これは今でも行われているようですね。あのとき、スペイン人の神学生がアコーディオンを弾いてくれたのがとても印象に残っています。
 そういえば「愛運」の活動にはうちの生徒達もときどき一緒に参加しているようで、お世話になっております。
 女子生徒とも一緒に活動できるなんて、あのころには考えられなかった。うらやましいような……………。

 ところで、うちの学校では中1と中3が全員「老人ホーム」に体験実習に行きます。ボランティアとは呼んでいません。中1は半日、中3はほぼ一日、土曜日を使ってローテンションをくんでいきます。
 最初に集合したときは、「なんでこんなことをやらされるんだ」という感じでみんなくらそうな表情で集まってきます。しかし、帰るときはみんなちょっとはしゃぎ気味で帰るのです。
 こういう気持ちがよく分かりますね。40年前のあのときもそうだった。

投稿: mrgoodnews | 2006年3月12日 (日) 01時55分

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