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2006年3月19日 (日)

ゼミ『自分とつきあう』

勤務校では,高校1年生を対象に週1時間,ゼミナールという時間がある。例年15前後の講座が設けられ,生徒はどれかを必ずひとつ選択受講する。通年であり,成績の評価は行わない。私の場合,現勤務校に移籍して4月からは4年目となるが,初めてこの「ゼミ」を一講座開設することにした。ゼミの名前は「自分らしく生きる」。
生徒がゼミを選択する際の材料は,各ゼミの内容を紹介する文章だけである。B5用紙に4行程度で内容を紹介しなければならない。最初,次のような文章を作ってみた。

いまより自分らしく楽しく生きるためには,もっと自分を知る必要がある。このゼミでは,1年間を通して,今よりも少し深いレベルでの自己と出会いうことを目的としたい。そのためには,他者と関わり,他者のうちに自分を見ること,あるいは,他者を通して自己を発見することが良い方法である。したがって,その実現には他者理解が欠かせない。すると,他者ときちんとコミュニケーションをとるということが不可欠であるとわかる。すなわち,自己を実現するためには,他者とのコミュニケーション能力を高めることが一つの出発点となるわけである。こうした考えに基づいて,このゼミでは,さまざまなアプローチを通し,自他を認め合うことの良さを体験し,自分らしさとは何かを発見します。

ところが,これがどうも気に入らない。やろうとしていることは書いてある通りなのだが・・・。それに分量が大幅に超過してしまった。
そこで,全面的に次のように書き直した。

生まれたくて生まれてきた人はいないし,今の自分が,かつてなりたいと思っていた自分である人も多くはない。しかし,だからといって,(当たり前だが)他人になることはできないし,自分を変えていくのもなかなか難しい。そんなことを考えている今この瞬間でも,こんな自分と付き合っていなければならない。この文章に興味を持った人に参加してもらいたいゼミです。

これを書いた後,ゼミの名称も「自分らしく生きる」から「自分とつきあう」に変更した。さて,何人希望者がいることか。5名に満たない場合は開講しないことになるらしい。私としてはやりたいのだが。皆さん,この文章を読んで,受講したい!!!・・・な~んて思わないよねぇ?!

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コメント

>自他を認め合うことの良さを体験し,自分らしさとは何かを発見します。
>今の自分が、かつてなりたいと思っていた自分である人も多くはない。しかし,だからといって,(当たり前だが)他人になることはできない

はい、そうですよね。
最近私思うのです。私は(俗っぽいことですみません)結婚したいと思うのですが、実はそれが怖いと思っているところもあるのです。知らない他人と暮らすこと。親と暮らしたいと申し出て断られたときの気持ち(ガッカリすると思う)そして、そのときに自分が結婚を断るか否か・・・(過去婚約破棄したときは相手の親が私の親と住むことを快く思わなかったのできっぱり破棄したのだ)

そういうことを考えると私は一生独身でいるべきである運命であるのかもと・・・そして、そうじゃない人をうらやましいとおもったりもします。両親がそろっていたり、親戚がたくさんいたり、兄弟がたくさんいたり・・・

自分を知りたいです。私。本当にどうすべきかよくわからないときがあるんです。そして、自分がなんなのかわからなくなるときもあるのです。
こうやって犬をひざに抱いていると安心するのですが・・・犬にも助けられています。私。

投稿: piyo | 2006年3月19日 (日) 20時56分

piyoさんへ
こんばんは。
内面を伝えて下さったことに感謝いたします。
他の人と一緒に暮らすことが怖いと思う自分と,
いまのままでは他人がうらやましい自分が
混然としておられるのですね。

>自分を知りたいです。私。本当にどうすべきかよくわからないときがあるんです。そして、自分がなんなのかわからなくなるときもあるのです。

はい。どうすべきなのか?
そして,自分がなんなのか?
私も,もうずいぶん大きくなった子どもが3人いるのですが,
どうすべきなのか?
自分は何のために生きているのか?
生まれてもうすぐ半世紀,
結婚してもうすぐ20年にもなるのに,
年中躓いています。
でも,こうして生きてきてしまったという責任は自分にあると思っていますし,
これが自分の十字架だと思っています。

人は皆,一つずつ十字架を背負っているのではないでしょうか。
でも,神様は一緒に歩んでいて下さっているはずです。
見えないけれど・・・。

>こうやって犬をひざに抱いていると安心するのですが・・・犬にも助けられています。

はい。
本当に動物には助けられますね。

投稿: ct | 2006年3月19日 (日) 22時22分

やりたいことと、出来ること、望まれていることとが食い違っているというのを、
大学を卒業して以来、何度となく感じては、挫折しています。
どうにでも出来た中、自分で選んできた道のはずなのに、
心のどこかでは、誰かのせいにして安定を得ようとしてしまったり、
人を羨んで、不平不満を抱いては、自己嫌悪を抱いてしまったり。

もう立派な大人と見なされる年齢になった今もなお、
どこでどう折り合いを付けながら、そこに喜びを見出してゆけば良いのか、
悩んでばかりで、前に進めないでいるわたしは、
ctさんの講座をぜひ受講したいな、と思いました。

このところ、自分を見失い、見付けかけてはまた見失い・・・の連続です。

投稿: ico | 2006年3月20日 (月) 12時38分

>>icoさんへ
コメントと他の月日のページへのTBありがとうございます。

>やりたいことと、出来ること、望まれていることとが食い違っているというのを、
>大学を卒業して以来、何度となく感じては、挫折しています。

はい。考えていることと実際に出来ることとのギャップがあるというわけですね・・・。

>心のどこかでは、誰かのせいにして安定を得ようとしてしまったり、
>人を羨んで、不平不満を抱いては、自己嫌悪を抱いてしまったり。

これはすごくわかります。
僕もそうです。
自分が悪いことはわかっていても,
なかなかそれを引き受けきれず,
他人のせいにして,なんとか生きのびます。
他人のせいにしたときは,恨みとゆるせない気持で苦しみます。
その気持は同時に自分にも向かいますよね。
自己嫌悪です。
でも,それしか出来ないときも,あって良いと僕は考えています。
そもそも,それしかできないと思うこと自体,真面目な生き方ですよね。
そうして生きのびていると,そのうち,他人のせいにしたことも忘れてしまいます。つまり,恨みも消えるときがくると思います。
気が付くと,自分の置かれた状況も変わっていたりします。

>もう立派な大人と見なされる年齢になった今もなお、
>どこでどう折り合いを付けながら、そこに喜びを見出してゆけば良いのか、
>悩んでばかりで、前に進めない

お辛いお気持ちお察しいたします。
悩むのを少なくして,前に進みたいのですね。

>自分を見失い、見付けかけてはまた見失い・・・

はい。その連続なのですね。
「幻滅」という言葉がありますが,
あの人には幻滅したとか,あるいは,自分に幻滅したとか・・・。
でも,この幻滅の繰り返しは,本物に近づいている証拠ではないでしょうか?
「幻」が次々と「滅びる」ことによって,
深く埋もれていた本物に出会えるのだと思います。

悩んでばかりで前進していないと思っている時間は,実は後になって考えれば,宝石のような時となるのではないでしょうか?

でも,こう書いていても,やはり空しいです。
辛いのは「いま」で,その「いま」しか生きられないのが人間ですから。

神様のように未来を知っていたらどんなに楽なのでしょう?
う~ん。それでは生きる意味がないか。

投稿: ct(管理者) | 2006年3月21日 (火) 20時34分

icoさまのコメントとそれに対するCTさまのお返事を拝見しました。
辛いとき他人のせいにしてしまいます。私もそうです。けどicoさまは「そんな自分に自己嫌悪する」と書いておられました。そこで「あっ」と思ったのです。人のせいにすることを「当たり前と思っているか否か」なのではないかと。ひとのせいにして逃げたくなるのは皆だとおもうのです。でもそれがいけないことだと、生産性のないことだとわかっているから自己嫌悪してしまう。
それで、その時点で人は成長しているのではないかとおもいました。

まとまりのないコメントですみません。

追記:mariamichaeraさまの「うっせーこの・・あ!?」によせられたCTさまのコメントにやさしさを感じました。
きっといい先生なんだろうなって思いました。

投稿: piyo | 2006年3月25日 (土) 00時37分

piyoさんへ

このコメントへのお返事,だいぶ遅くなってしまいごめんなさい。
piyoさんもそうですが,私の「ブログの輪」の方々は,icoさん,maria michaelaさん,・・・,皆さん本当に生きることそのものをがんばっておられます。
私にとっては,そういう皆さん(私も含まれます)とのコメントの遣り取りをしていることが,大切な「とき」なのです。
皆さん,今後ともよろしくお願いします。

投稿: ct(Magis) | 2006年3月30日 (木) 17時10分

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