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2006年5月17日 (水)

知識よりも大切なもの

今年は高1ゼミ『自分とつきあう』を担当しているが,裏番組(同学年同一時間帯の授業)に『社会のしくみを考える』という人気講座がある。これは,同窓会の協力を得て,社会の各分野の第一線で活躍中のOBが輪講で担当している。一昨年度は14期,昨年度は15期,今年度は16期のOBが中心に担当してくださっている。現在ゼミの受講生である高1は57期だから,41歳上(50歳代半ば)の先輩が週替わりでゼミの先生として来て下さっているわけだ。

この授業は毎週水曜日の6時間目にあるのだが,一石二鳥を狙って,水曜日の放課後には,同じOBが6時間目のゼミと同一内容のことを,全学年(外部にも公開している)の希望者を対象にして授業して下さっている。これを放課後OBゼミと呼んでいる。

今日は弁護士をされているOBのT氏が,「街の弁護士として---初心忘れべからず---」という内容で話をして下さった。6時間目は私も裏番組でゼミ『自分とつきあう』をやっているので,他のゼミには出られないが,今日は放課後OBゼミの方に出てみた。

中1から高2まで約二十人ほどの生徒と保護者一人,そして,教員が二人,OBが一人参加していた。

今日の講師であるT弁護氏は,法律家を志した気持ち,検事になった理由,そして検事を辞め弁護士になった理由などをお話しになられた後,「法律家にとって,最も必要なものはなんだと思うか?」と生徒たちに発問した。生徒たちの答は,「法律の知識」,「弁護士ならば依頼者の気持ちになること」などと答えた。どれも間違ったことではないと,T弁護士は言いつつも,

「最も大切なものは,知識ではなく常識を持っていることである」

とおっしゃった。さらに,生徒たちに向かって,「私はこの学校,つまりカトリックの中で6年間育ったことで,常識が身についた」とおっしゃった。また,具体的には,「弁護士として,(客観的に)勝つ(法律的な根拠のある事件には)勝たなければいけないが,負ける事件に勝ってはいけない」。「節操を持って,この仕事はしなければいけない」と語られた。私にとって,カトリック=常識が身につくという観点は新鮮であった。そうありたいし,そうでなくてはならないと思う。

こんな弁護士さんの話をお聞きしたのははじめてである。

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