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2006年5月30日 (火)

毎日が人生

ある白髪の修道女がこういったんです。『効果があればやる,効果がなければやらないという考え方は合理主義といえるでしょうが,これを人間の生き方にあてはめるのはまちがいです。この子どもたちは,ここでの毎日毎日が人生なのです。その人生を子どもたちなりに喜びをもって,充実して生きていくことが大切なのです。わたしたちの努力目標もそこにあります』村野さん,このことばをわれわれ教師はじっくりかみしめて考えんといけません。(灰谷健次郎『兎の眼』角川文庫 p.181)

灰谷健次郎さんの小説では,この白髪の修道女は,知的障害児と一生をすごしたという設定だ。実在するシスターかどうか調べられなかったが,多分,モデルはいるのだろう。(ご存じの方がいたらコメント下さい。)上の台詞は,この小説の登場人物の一人「足立先生」が職員会議で,「村野先生」に向かって言った。私は教師を志す3年くらい前にこの本を読んだのだが,大変な感銘を受けた。

このことばがきっかけとなって,教師を志したわけでは全然ない。しかし,このことばは教師になってからも,折に触れては思い出す。

私は数学の教師だから,何ごとも効率優先で考えてしまい勝ちだ。そして,実際に効果が上がったときに喜ぶ。

しかし,本当に大切なことは,やはり目に見えないのだろう。引用したことばをいつでも思い出して生徒と対峙したい。

教育だから「そのことによる効果」を求めることも大切だが,「そのこと自体の価値」はもっと尊い。

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コメント

良いお話をありがとうございます。この記事を読んで、「子どもと向き合う」ことは大切だと思いました。生地にしましたのでTBさせていただきます。

投稿: さかば | 2006年5月31日 (水) 12時51分

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ヨミウリ・オンラインにちょっと良い記事が載っていました。タイトルは「「だまされて [続きを読む]

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