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2006年9月 4日 (月)

成功神話

昨日も書いた香山リカさんの連載記事。昨日書いたのは1週前の記事についてでしたが,昨日掲載されていた記事もまた,フムフム,そうそうと思いました。

「仕事だけが人生の価値基準ではないし,仕事で成功する人だけが幸せだという成功神話の復活もおかしい」
「私は,仕事の成功神話が強まっていく昨今に危機感を感じています」

今日,横浜にある県内でも最大級の書店に行きました。
一応,目的の書籍を手に入れたのですが,駐車場が1時間無料になるためには,あと300円分の買い物(本屋だから本)をしなければなりませんでした。もし買わないと,なんと660円もの駐車料金を払わなければならなかったのです。そこで,書店をブラブラしてみました。あと300円分の本を買った方が絶対得ですから。

元々本屋をブラブラするのが大好きなのですが,最近はネットで購入する方が多くなったので,本当に久しぶりに本屋をブラブラしました。その書店は,横浜駅西口の地下街の場合3店舗に分かれていて,理系図書等の店,文庫本の店,そして,その他の一般的な本を置いてある店がありあす。

目的の書籍は理系店で手に入れました。あと300円分なので,迷わず文庫本の店に行きました。しかし,全然読みたいと思う本に出会えませんでした。なので,3店舗目の一般的な本を置いてある店に行きました。実はここが3店舗の中で一番大きいメインの店なのですが。

さて,その店で,すぐに目を引いたのが,いわゆる,「ビジネス書」のコーナーでした。私は教員なので,ビジネスにはとんと縁がありません(だから,先生は非常識なんだとか言われそうですが・・・)。それにしても,「ビジネス書」のコーナーは店内の一番目立つような場所に,かなりのスペースが割かれていました。そして,平積みにされた本のタイトルの中で,最も多い言葉は「成功」。そして,「秘訣」,「うまく」,「うまい」など。「成功するためのナントカの法則」なんて,タイトルだけ見て恥ずかしくなるような本も何冊もあるんですね・・・。恥ずかしついでに(小学生が成人向け雑誌をのぞき見るような気分で)中身をのぞいてみたら・・・,何やら心理学が安売り(あるいは悪用)されているという印象を受けました。

しかし,そこに群がる僕より若い青年男女・・・。大変なんだなあ~・・・。持っている本には吐き気を感じつつ,彼(彼女)等には,心の中でエールを送りたくなりました。でも同時に,上の方で引用した香山さんの文章が鮮やかに蘇りました。

その後,心理学書のコーナーに行きました。置いてある本の少なさに驚き!当然,人も少ない!! 安売りされている心理学にはあんなに人が群がっているのに・・・。

結局,もう一度。理系図書の店に行き,理系のやさしい本を買いました。

さて,明日からの2学期に備え,今日は校内で教員研修がありました。アットホーム(悪くいえば井の中のナントカ)な感じの研修会で,他の教師の発表や発言からたくさんの刺激を受けました。自分も同僚たちのような,いい教師になりたい,いい授業をしたい,いい関わりを持ちたいと思いました。成功神話的な「うまい」授業や,「うまい」関わりをしたいという気持ちにはならないものです。

これも教師の,いやいや,私の弱点なのかもしれません。だから,香山さんの文章を読むとホッとします。

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コメント

CTさま、おはようございます。
>いい教師になりたい,いい授業をしたい,いい関わりを持ちたい

こんな風に思ってくださるセンセイのなんて少ないことか!と思いました。

仕事の成功ってなんでしょうね。
こう思えた時点で教師としては最高なのだと思います。
じゃあ我々ビジネスマンの場合は・・・・
私はお客様(利用者)に「前より仕事がラクになった」とか「このシステムはいってよかった」とか言ってもらえることでしょうか。
ずっと昔は(古いですが)LOTUS1-2-3やワープロソフトなどのインストラクターをやっていましたが、そのときはわかりやすい授業だったといってもらえたり、後日生徒さんから「つかってるよ!」といってもらったりするのが嬉しかったなあ。

結果がどうあれ「頑張った」ら成功と私は勝手に思うことにしています。
お客さんによろこんでもらったら成功と思うことにしています。

なぜなら昇格には「好き嫌い」や「男尊女卑」や「やっている仕事の内容」が大いに関係あるからです。(平等とはいえない)

投稿: piyo | 2006年9月 5日 (火) 07時12分

がんばったらそれに見合う報酬?がもらえるんでしょうか
私は神様の御旨通りにずっと家にいます

投稿: maria michaela | 2006年9月 5日 (火) 09時35分

『いい』と『うまい』
うーん、個人的には悩んでしまいますね。

自然学校とは名ばかりで、企業なので、
どうしても、会社としては『うまい』『おいしい』を選択してしまいます。

『いい』プログラムを続けていけば、おのずと
会社も個人も繁盛すると信じております。

今の社会では、会社も個人もが短期的にものを考えすぎですよね。

投稿: 那須くま | 2006年9月 5日 (火) 12時45分

>>ぴよさんへ

>こんな風に思ってくださるセンセイのなんて少ないことか!と思いました。

そう思われることが多いのですが,
僕の周りはいい先生だらけですヨ!

>お客さんによろこんでもらったら成功と思うことにしています。

はい。相手の笑顔こそ,真の成功の証ですね。
そして,自分も笑顔になるのなら,あんまり他に必要なものはありません。
そんな風に思います。

>昇格には「好き嫌い」や「男尊女卑」や「やっている仕事の内容」が大いに関係あるからです。(平等とはいえない)

残念ながら世の中そういう風になっていますね。
だからといって,けっして流されないpiyoさんを応援しています。

「あるプロジェクトの主担当」。
狙いましょう!

投稿: ct(Magis) | 2006年9月 5日 (火) 18時44分

>>くまさんへ

コメントありがとうございます。
僕も一時期,塾という名の受験ビジネス会社にいたとき,
『いい』教育ではなく,『うまい』『おいしい』教育というものが世の中にあるということを知りました。
もちろん,それは,教育という名に値しないものでした。
しかし,『うまさ』『おいしさ』を追求していくと,
心の舌が麻痺してしまい,本当の味がわからなくなってしまうのでしょう。

営利を目的とした社会に生きる人にとっては,『いい』は縁がない。

と言ってしまったら寂しすぎますよね。

最後は結局その人の人柄にかかっていると思います。

くまさんなら,『いい』仕事ができますよ。

今年は受験生がいるので難しいですが,
来年は是非,くまさんの働いているところに泊まりに行きますね!

投稿: ct(Magis) | 2006年9月 5日 (火) 18時54分

>>maria michaelaさん

>がんばったらそれに見合う報酬?がもらえるんでしょうか

神様はどのようなかたちで下さるのでしょうね。
全然わからないけれど,楽しみです。

>私は神様の御旨通りにずっと家にいます

そこには神様もご一緒してくださっていますね。

投稿: ct(MAGIS) | 2006年9月 5日 (火) 18時57分

うちの職場でも今現在、成功・うまい・有能、と、’いい’、どちらを選ぶべきか各々に迫られています(で、実際、戦いがあるわけですが)。
自分は企業→教育現場、という、割と少数派の人生をたどってきていて、だからこそ感じるのですが、やはり、企業の価値観と教育現場で守っていくべきことは違うのだと思います。生徒たちと身近に接している中で、生徒たちにとって本当に説得力のあるメッセージというのは、決して輝かしい道をたどってきた所から出てきた言葉ではない、と感じます。自分が企業時代に歩んだ道はどちらかというと成功かもしれないですが、今の教育現場では、そんな成功談なんて何の役にも立たないです。むしろそれに至るまでの苦難のほうがずっと説得力があります。今の職場の先輩に、”この職場で’仕事が出来る’というのは、いったい何をもって判断するのですか?”と聞いたことがあります。教育現場においては、利益よりもやはり生徒(の人生)にとってどうか、なんですよね、きっと。
そして私は、自分の生き方として、金銭的・地位的な成功を求め、そのために他(の人)を犠牲にする人生を生きることに違和感を感じたからこそ、’成功していた’道を捨てて、今、教育現場に身を置いています…。でも、苦労は多いですが、後悔はしてないです。

投稿: るん | 2006年9月13日 (水) 23時12分

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