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2008年9月 7日 (日)

戦争する脳

『戦争する脳---破局への病理』(平凡社新書)という本を,数ヶ月前に読みました。 20080905_19  
著者の計見一雄氏は精神科救急医療(これ自体,まだまだ発展途上の医療分野ですが)の第一人者です。

内容を一言で言えば,脳科学的にみると日常と戦争は地繋がりであり,現在の日常と戦争は接近している,というようなことが書いてある本です。

この本の全体像はさておき,次の記述にとても興味を持ちました。

「ヒトの脳は宇宙で一番良くできた思考機械であるが,重大な弱点が三つある。一つは,一日七~八時間の睡眠を取らないとちゃんと働かないこと。四八時間完全に断眠した脳は全く当てにならない。二番目の欠点というか,取説上の注意点とでもいうべき特徴は,連続して単独運転させるなという点である。(中略)最後の三番目は、脳だけじゃ考えることも、感じることもできないという、当たり前の真実。」

この脳の3つの特徴,どれも興味深いが,2番目の脳には「連続して単独運転させるな」という注意点,大切だと思う。

何かが起きた場合,ヒトの脳は,本能的にその人を守るために,まず,最悪の事態を想定するのだという。ある意味で,脳は超マイナス思考する傾向があるわけだ。だから,連続的な単独運転は危険。車の運転と同じ。誰かと一緒に考えれば,違う視点が得られるので,安全性はぐっと高まる。

ましてや,睡眠不足の場合には,危険。
車の運転も脳を使うことも,ただちに中止した方が良い。

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コメント

睡眠不足…ドキッですね。(笑)
今は単独運転させないためのリハビリ期間。
以前よりだいぶ客観視できるようになった気がします。
支えてくれる方々に感謝です。

投稿: あや | 2008年9月 7日 (日) 05時06分

戦争する脳というタイトル自体に惹かれるものがありますね。
第三の注意点「脳単体では感じることも考えることもできない」というもの、感慨深いものがありました。

投稿: kaoru | 2008年9月 7日 (日) 10時30分

>>あやさんへ

>今は単独運転させないためのリハビリ期間

そうそう。リハビリですね。

>>以前よりだいぶ客観視できるようになった気がします。

客観視。な~るほど。それは良かったです。
でも,まあ,慌てすぎに,行きつ戻りつ。

あるいは,螺旋状に上っていくのかもしれないですね。
くるくる橋みたいに。

投稿: magis(管理者) | 2008年9月 7日 (日) 12時30分

>戦争する脳というタイトル自体に惹かれるものがありますね。

はい,そうなんです。
精神科医である著者は近代の戦争にも非常に詳しいのですが,
考えてみれば,当たり前ですね。
精神医学の歴史は,復員兵たちのケアの歴史と言っても過言ではないわけですから。

たとえ,戦争であっても,たくさんの死体を見れば,あるいは,
自らの銃で人を撃ってしまったのならば,
戦争が終わった後,日常生活に何の支障もなく生活できる筈がありません。

だから,戦争をやめればいいのに,
戦争の好きな国の考えたことは別のことでした。
それは,いかにして,人を殺しているという感覚なしに,
人を殺すかを考えたわけです。

その結果,できたのが長距離砲だったり,大陸間弾道弾だったりするらしいです。

どんな理由があっても,戦争はやめなければなりません。

投稿: magis(管理者) | 2008年9月 7日 (日) 12時47分

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